中国の若者に浸透する「搭子(ターズ)」
中国には「搭子(ターズ)」という言葉があります。
元々は「一緒に麻雀やカードゲームをする人」
という意味だったのですが、最近では
特定の目的に特化した仲間のことを
指す言葉になっているようです。
例えば
「飯搭子」(メシ友/飲み友)や
「旅遊搭子」(一緒に旅行に行く友達)など、
趣味等の具体的な活動を一緒に楽しむ仲間を指します。
なぜ「搭子」という文化が生まれたかについては、
以下のような社会や若者の行動の変化が背景にあります。
①都市化&個人化
勉強や仕事のために都市へ出て
その地に留まるようになり
従来のような「地元で過ごす」
という状況が少なくなり
両親や親戚、昔からの友人と
コミュニケーションを取ることが困難になった
②SNSの普及
・トレンド情報などによって
若者の趣味や興味関心が多様化した
・従来よりも圧倒的に手軽に
人と繋がることができるようになった
こういった変化から、
多くの人が孤独を感じるようになったことで
他者との交流を求めるようになり
中国の若者の間では「搭子」が
流行したのではないかとと感じます。
また、「搭子」の特徴としては
今の若者を体現する特徴である
「互いに寄り添い合うが、互いに干渉しない」という点があります。
共通の趣味を持ちつつも、過度な干渉を避け
人との交際にかかるコストを削減するという
新しい人間関係のスタイルでもあるのです。
イギリスで話題になっている「Supper Club」
「Supper Club」とは
自宅や特別な場所をレストランに見立てて
ゲストを招いて食事を提供するイベントを指す言葉で
1930年代にアメリカのカリフォルニアで
始まったものらしいのですが
最近では、人と人との繋がりを求め、
カジュアルな食事会=Supper Clubに
参加する若者が増えており人気に。
TikTok上にも「#SupperClub」をつけた投稿が
多数上がっているようです。
「Supper Club」は
テーマを決めて開かれることが多いようで、
全く知らない人たちを募るものの
自分と共通した趣味などを持つ人たちが
集うという安心感がありつつ
新しい出会いも得られる場所なのです。
また、「Supper Club」は
新社会人や、何かしらの理由で
新しい土地へ引っ越してきた人が
自分と似たような趣味がある人と
知り合うことができる貴重な機会になるため、
クラブやパーティーに行くよりも
有意義な時間を過ごすことができる
という理由等で人気になっているようです。
「搭子」や「Supper Club」は
自分のニーズに合わせて
コミュニティを見つけるという
新しい社交方法なのです。
現代の若者は、忙しい生活の中で
自分と似たような考えや目的、趣味を
持った人と出会う時間を節約するために
より効率的な社交方法を模索している中で、
この方法に辿り着いたということではないでしょうか。
今後また別の社交方法が生まれる可能性も大いにありますし
それは日本で生まれるかもしれません。
今後何か面白い社交方法を発見しましたら
是非シェアさせてください!
参考記事:
https://jingdaily.com/posts/china-beauty-industry-2025-medical-aesthetics-ai-technology-spiritual-wellness
https://manamina.valuesccg.com/articles/2764