「ジェネリックコスメ」に
「ジェネリックフレグランス」…
今、「ジェネリック●●」という言葉が
Z世代を中心にTikTokなどのSNSで
トレンドとなっています。
ジェネリックといえば、
本来、後発医薬を指す言葉として
「ジェネリック医薬品」という言葉で
広まったワードなわけですが
そんな「ジェネリック」が
簡単にいうと、
「高級品とほぼ一緒である」という
“代替品”という意味で、
スラングとして使われているというのです。
このトレンドは日本だけに限ったものではなく
アメリカでは「Duplicate(複製する)」から派生した
「dupe/dupes(デュープ/デュプス)」という
ハッシュタグがトレンドとなっていたり、
中国などでも同じく複製を意味する「平替」が
人気のコンテンツになっているというのです。
例えば、ドン・キホーテが販売開始した
高級香水の品質と香りを目指した
「ジェネリックフレグランス」は
50mlで税込2,200円という破格の値段で楽しめるとして
SNSでも大きな話題となり、
みんなが憧れのハイブランドが出す
1本1万円以上する高級香水と
”ほぼ同じ香りを楽しめちゃう”
「ジェネリック香水」として
Z世代の女性を中心にブームになっています。
他にも、本当は欲しいけど
なかなか高くて手が出せない価格のデパコスと
”ほぼ同じ成分”が含まれている化粧品が
「ジェネリックコスメ」として紹介され
その投稿はバズりやすい傾向があることから
多くの女性がネタにすることで
より、「ジェネリック」の流れが強くなっているのです。
こうしたいわゆる「成分」や「機能」など
ブランドではないポイントを重要視する傾向は、
「カテゴリーエントリーポイント(CEPs)」の
変化としても注目を集めています。
つまり、マーケティングの基本であった
ブランド名が消費者に特定のカテゴリーで
第一想起されることはとても重要だった時代は
既に終焉を迎えているともいえるのではないでしょうか。
価格競争という側面以外で勝ち筋は何なのか。
それは「真似できないこだわり」と
「そのこだわりに参加できるコミュニティ」で
あると感じています。
人は自らが貢献した分だけその”人”の
ことを好きになります。
ただの「消費」という側面で終わらせるのではなく
「一緒にこだわりを愛でる」ことができる
参加の余白をどこまで作れるのかが
代替できないブランド作りになるのではないか。
「ジェネリック」にできない世界を
どう作り出せるのか
そこに“ずっと愛され続ける”
息の長いビジネスの可能性があるのでは
そう感じたニュースでした。