NFL(全米プロアメフトリーグ)の決勝戦
「スーパーボウル」のCMは
毎年恒例で話題となる定番的ニュースではありますが、
30秒のCM放映料は概算で650万~700万ドル
つまり、約9.5億~10.5億程度といわれており、
その金額は景気そっちのけで、
ひらすら爆上がりし続けているといわれています。
そんな高額すぎるCMを購入した企業から
出稿されたCMは59本。
その中でも、おそらく番組を見ながら
購入したくなるような
食品メーカーが多数出稿されたようで、
Oreoやバドワイザーを発売するA-B InBev、
Maison Coorsなど大手食品の他には、
例えば、UberEatsなどのデリバリービジネスや
体に悪くない炭酸飲料として注目を集めている
「プレバイオティクス・ソーダ」という
未上場ブランドも出稿に踏み切ったといわれています。
※数年前のメルカリ社も含めて、
その決断力、すごいですよね…
※今やAmazonに脅威を抱かせる存在となった
Temuは6回CMを流し、1000万ドル(約14億9300万円)
相当の無料ギフトを提供したらしいですが、、
もはやその勢いは止まらないです…
では、なぜあらゆる企業が
年々高騰していく広告枠に出稿するのか
理由はシンプルで、
「同じ30秒という単位時間で
1億人にリーチできる瞬間はそうそうない」から、で
アメリカ国内では、まさに全国民が注目している
といっても過言ではない番組。
今年は2014年に記録した平均視聴者数1億1580万人を
更新したともいわれているほどで、
今やソーシャルやバーチャルなど人の行動範囲は多様化し
可処分時間の使い方は多種多様となってきている中
効果的効率的に人数にリーチができる
マーケティング手段はほぼ皆無といっても
過言ではない状況なのです。
その中で、ここまでのリーチを獲得できること
さらに注目されているCM枠へ出稿できている
企業としてのブランディングも含めて
数億ドルを賭ける価値があるということといえるのでしょう。
そんな多額を賭ける食品メーカーがある一方、
ただの“水”を“クールな缶”で売って売上190億円を売り上げた
超ユニークブランド「Liquid Death(リキッドデス)」が
NFLに対抗して”広告販売”を仕掛けたと話題になりました。
広告を出稿したのではなく、販売ってどういうこと?
なんて思ったのですが、
販売したものは「段ボールをメディアに変える」
自社商品に広告を掲載できる権利なのですが、
内容は簡単で、
「Liquid Death」は毎週2億人以上が購入している商品、
その段ボールに広告出稿させてあげるよ、
つまり約1.1億見ているといわれている
NFLと対抗できる広告出稿でしょ?
ということだというのです。
創業者のピアソン曰く
全国のトップの小売業者は
毎週NFLよりも大きなものを動かしている、と主張。
多額の広告出稿を比喩した「Liquid Death」らしい仕掛けですが、
そこには、多くの人の熱量が集まる番組だからこそ
リーチが集まる、というマーケティングの理論に対する疑念と
本来の意味で商品を購入し続けてくれる
ファンを創出するための仕掛けが
イコールではない時代となってきているのは確実で、
その為にも、自分たちが持つブランドストーリーや
ブランド”らしさ”に
共感してくれるファンであり、コミュニティを創ることが
ビジネスをしてくうえで重要であるということを
示唆してくれているのではないか
そんなことを感じました。
来週もよろしくお願い致します!