新富裕層からみえる最新マーケティング事情

新富裕層からみえる最新マーケティング事情

最高価格200億円といわれる麻布台ヒルズのマンションや、

限度額9999万円のデポジットカードなど、


ラグジュアリー商材の中でも

「え?それ誰が買うの?!」と思う程

桁外れな高額商品が販売されるニュースを耳にすることも

多いのではないでしょうか。


ただのマーケティング的なフロントエンド商品かと思いきや、

それらの多くが”完売”や”販売数増加”となっているという

驚きの状況だったりするのですが、


そんないわゆる「富裕層向けビジネスが活況となっている」背景には

”富裕層”の形が変化も大きく寄与しているといわれています。


その変化の形として大きくターゲットと消費行動の変化が

大きく理由としてあげられると考えられます。

 

まず、ターゲットです。


富裕層といえば、

従来のいわゆる代々続いている家系や

大手企業の代表などをイメージすることが

多くありますが、


今新しい富裕層の形ができてきており、

その名も「新富裕層」と呼ばれています。


一つ目が、「ビジネスオーナー型」で

いわゆる起業家や不動産のオーナーなどが対象となっており、

スタートアップのブームの勢いも借り、

獲得した資金などで富裕層となった人たち、


二つ目が、「資本投資型」で

外資系や大手企業の役職者など高給与を取得しつつ、

さらに投資信託等で増資していくことに成功している人たち


三つ目が、「暗号資産・ネット情報ビジネス型」で、

暗号資産やネット情報ビジネス系で資産を作った人たち


とビジネスの拡張や自由化

そして日本人の投資への参入障壁が低くなったことも

大きな理由かもしれませんが、


富裕層だけでなく、富裕層のネクストといわれる

準富裕層、アッパーマス層も増えており、

パワーファミリーといわれるいわゆる

夫婦ともに高給与を得ることで、資金を獲得する人たちなども

増えてきているといわれています。


例えば都内の飲食店の単価が上がったり、

はたまた3万円を超える客単価のお寿司屋さんが

当たり前のように予約が取れないなどの状況でも、

見て取れる状況かと思いますが、


実際、富裕層たちは一体今何に消費価値を

感じているのでしょうか。

富裕層といえば、ハイブランドをはじめとして

自分を着飾るものや車など着飾るものなどを

購入してきた傾向は強くありますが、


その傾向は大きく三つに分かれており、


一つ目が、今、長持ちできるものや耐久性が高いもの

つまりは“リセールバリュー“の可能性で、


購入は一時的であり、再販や投資への活用など

資産性を見る傾向が強く、


例えば1口8億円するシェアリング型の別荘事業が好調であることも

大きな理由だと言えるかと思います。


そして二つ目が、コミュニティです。


たとえば、一時期は苦戦していた

F1がV時回復、2023年の売上が8割増となっているのですが、

この勝因の一つの理由が富裕層の囲い込みであるといわれていたり、


アメリカなどでは、高級ジムがサードプレイスになってくる中で

年会費600万円のスポーツジムが人気となっている状況など、


まさに、入れる人が限られているからこそ

会える可能性がある人の質が変わること、

同じ価値観を持つコミュニティへの投資を好む傾向が

強くあると言えます。

 

そして最後が、特別な体験で、


例えば日本に旅行に来た

アリババの創業者が1億円の盆栽を買ったなんて話があったり、

ザッカーバーグが刀鍛冶で爆買いしたなんて話は

みなさんも聞いたことがあるかと思います。


ニセコのビジネススキームが成功したのも一つの理由かと思いますが、

“体験“による得られるインスピレーションや

ビジネスへのヒントに対して価値を感じる富裕層は多く、


そこに対する消費行動は大きな理由となってきています。

 

みなさんならばご存知の通りのお話かもしれませんが、

富裕層は価値に対して敏感であること、

値段に対してどれだけ価値を出せるのかを重要視していることから

その価値を維持したビジネスはマス化しやすくなる原点ともいわれています。

 

ターゲットの拡張とともに

変移して来ているその消費傾向を鑑みると

まさにただ、“着飾る“ことから、

“人生を考える上でどう満足させられるのか“が

重要となってきているといえるのでは、

そんなことを感じるお話でした。

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